緩くいこうぜ、人生長いんだ。

30代、適当に生きようぜ。

皆が観ているものは観ておいた方が良い

先日、弊社およびお客様の上司と会食をする機会があった。仕事の話をメインにするのかと構えていったのだが、話題の中心はゴルフやワールドカップ箱根駅伝だった。

家にはテレビがなく、基本的にスポーツ中継なんかも観ない。ゴルフはやらないし、ワールドカップも日本が負けたことと、決勝の結果くらいしか知らない。箱根駅伝なんか人生で一回もまともに観たことがない。だから、話題に全くついていけなかった。

 

会食終了後、上司から「皆が観ているものは観ておいた方が良いよ」と言われた。

その言葉で、色々なものに合点がいった。

私の父親が昔からゴルフをし、サッカーなんかやらないのにワールドカップの結果はネットで調べ、自分は走りもしないのに箱根駅伝を観ていてたのはそのためか。土曜日の夜などにやっている「サタデースポーツ」なんかの番組も、平日観る時間がない人が、週末にまとめて情報収集するためか。彼らはゴルフもサッカーも駅伝も、自分の趣味ではなく、コミュニケーションツールとして活用しているのか。(もちろん、本当に好きな人もいるだろうが)

 

この経験から、二つのことを考えた。

一つは、自分も同じようにこれらをコミュニケーションツールとして活用すべきかということだ。

ワールドカップや駅伝などの結果を知っておくだけなら、別に構わない。新聞なりニュースを流しておけば勝手に情報が入ってくる。

問題はゴルフだ。うちの会社では、若い人も割とゴルフをやっている。マネージャー以上になると、多分全員やっている。それは純粋に楽しいということもあるのだろうが、お客様とのコミュニケーションツールという側面も強いだろう。となると、私もいずれはやらなければならないのか。

私は現在クライミングが趣味で、生活の中心に据えている。それだけでも時間と体力が精いっぱいで、ゴルフに行く金も時間も体力もないのが正直なところだ。加えて言うと、昔ゴルフをしたことがあるが、正直待ったく楽しくなかった。仮にお客さんと一緒にランドに出たとして、スコアに焦点が当たって接待ゴルフという器用なことは間違いなくできない。逆に精神的に疲れるだけだろう。わざわざ自分が嫌な気持ちをする可能性が高いゴルフに手を出すことはしたくないというのが、正直な気持ちだ。

 

二つ目は、コミュニケーションツールとして情報収集は、スポーツなどの「情報」だけでなく、アニメや映画などの「作品」にも広がっている。

その最たるものが、「ファスト映画」や「動画の倍速視聴」だ。映画や動画は、長さや内容が綿密に計算されており、全てを等速で観ることで初めて映像作品として体験できる作りとなっている。

だから、「ファスト映画」のように情報をかいつまんだり、「倍速視聴」のように速度を上げてしまうと、その「体験」ができず、ただ「情報」を得るだけの存在に成り下がってしまう。まさに、週末のスポーツ番組と同じだ。

これまで大人に求められていたことが特に若い人を中心に求められているということは、何か背景が変わってきていることを考えさせられる。

 

いずれの内容についても、またもう少し深堀りして書こうと思う。

取り合えずは、毎日新聞で読み飛ばしていたスポーツ欄を眺めるだけ眺めてみようと思う。