目線と思考
目線と思考はリンクしていると思う。
例えば、こめかみに力を入れずに目線を下げてみる。
視界が限定され周囲の情報が入ってこなくなる。次第に自分の頭の中の声がよく聞こえるようになる。だんだんと声といっしょに記憶がよみがえるようになり、過去の過ちや嫌な経験が浮かび上がってくる。自分で自分を否定するようになり、どんどんエスカレートしていく。自己否定のループにはまり、ネガティブな思考に陥る。
今度は、目頭に力を入れて前方に焦点を当ててみる。
視界は開けているが視野は狭い。どんどん前のめりになっていく。それにつられてさらに目に力が入ってくる。体にも力が入ってくる。些細なことが気になるようになり、イライラしがちになる。
最後に、力を抜いて頭頂部に力が来るようにしてみる。
視界は開けて視野も広い。様々な情報が等しく目に入ってくる。見えるものを見えるままに捉える。腰が据わっている感覚。落ち着いている。適度にリラックスし、自分の内と外のバランスがいい感じに取れている状態になる。
これまで私はずっと目線を下にして生きてきた。今でも、自信のない現場や関わりたくない人と接すると目線が下がる。でもそれ以外は、最後のリラックスした状態を意識している。そのおかげか、物事を客観的に見て、それを自分の中で咀嚼・解釈できるようになったと思っている。
目線と思考にはリンクがある。
落ち込みがちな時は目線を上げれば良い。さらに物事を客観的に見たいなら、少し引いたような目線で過ごせば良い。
何を見て、どう解釈するか。まさに、目線と思考だ。