上じゃなくて、前を見よう
一緒に働いているメンバーとお昼ご飯に行った。
単純にたまには外で食べたかったのと、彼が普段何を考えて仕事をしているのかを知りたかったからだ。
話をしていると、彼は昔の私に似ていると感じた。
「優秀」とする他人を常に見上げ、その人と自分を比較して過剰に卑下する。
結果、いつも何かに追われているような状態で、漠然とした不安感がある。
上を見ることは良いことだ。
しかし、向きすぎていては疲れてしまう。
昔の私もまさにこんな感じだった。
それが直ったのは本当に今年に入ってから。
常に上を向いて自分を卑下していた結果、前職では休職したし、現職ではメンタルの波が大きかった。
常に自分を卑下しているもんだから何事に対しても自信がない。
自信がないから他人に甘え、依存しようとするが、他人はそこまで優しくないので裏切られる。
結果、より落ち込んでさらに自分を卑下してしまう。
ただただ生きにくい考え方だった。
彼がどこまで私と同じ思考をしているのかは分からない。
しかし、ある程度は共通点があることは間違いないだろう。
彼の話を聞いて、自分にとって大切な考え方が一つ固まった。
「上じゃなくて前を見よう」
上を見ると、どうしても自分が劣っている点が目立ってしまう。
自分よりできる人なんて世の中にごまんといる。
そんな人すべてに勝てるわけがない。
というか、そもそも勝つ必要もない。
本来やるべきは、上を見て自分を比較して卑下することではなく、前を見て自分の人生を歩むことではないだろうか。
自分には何ができるのか、何が好きなのか。逆に何が苦手なのか。
それをどう伸ばすか、埋めるのか。そのためには何をすべきなのか。
そんなことを考えて前に進んだ方が、立ち止まって上を見るよりよほど生産的だと思う。
その結果どこに行きついているかは分からない。
でも、どこに行きついていようと、その過程で経験したことが人生となるのであれば、なんでもOKではないだろうか。
そんなことを思いながら、いつか彼もそんなことに気付くと良いなぁと思った。
説教臭く伝えてもきっと響かない。
であれば、私は彼がそれに気付くのをサポートしてあげたい。
上じゃなくて、前を見よう。
自分にとっても大切な言葉が生まれた瞬間だった。